今回の遠征は、前半の愛媛と、後半の山口県見島の2部構成。




CRF零虎×BigFishGo共同開催・ロッド試投会

まずは愛媛にて、愛媛のロッドビルダー高本さんとBigFishGoで共同開催のロッド試投会。


各種、投げ比べ。


制作中や企画段階のロッドなんかも持ち寄って、ロッド談義をあれこれ。



そこから丸1日、ずっとロッド談義をしてた気がする。

あれっ?話に夢中すぎて、記録写真があまり残ってないぞw



それにしても高本さんの情熱がすごい。心から応援したい。

そんなロッド談義を思い出せる限り、箇条書きでメモを残しておこうと思う。


●カーボンの弾性率(縦弾性係数)と、どこにどう配置するか

●ガイドのセッティングの考え方。
僕の見解は、バットガイドの位置と径と高さで、ほぼ決まってしまうという考え。
一方で、高本さんは、ティップ周りのガイドの種類の選定と配置に、並々ならぬ配慮があって、ものすごく深く真剣に試行錯誤していること。

●僕が組んだ3ピースのExplore1003ブランクを使ったベイトロッドと、同ブランクで高本さんが注文者様の依頼で組んだベイトロッドの違い。
ガイドセッテイングも違うし、バットガイドの位置もけっこう違う。持った印象も別の竿では?というぐらい違う。組み方でこんなに変わるのか、という驚き。

このバージョンの寸法やガイド構成などの仕様詳細は、<こちら>に。


 
●バットの太さは、僕はアンサンドブランクのままの仕上げで組むけど、高本さんの組んだベイトロッドはバットに下巻きをしてネームを入れてコーティングしているので一回り太くなる。
 他メーカーでも太いバットのロッドはあるけど、それらに匹敵する太さになっている。(逆に他メーカーのロッドのバットが太く見えても、ブランク自体の太さはそんなになかったりするのだろう。)

●ダブルナットの形状・機構について。高本さんは新しいダブルナットパーツを独自開発している。

●足の短い、オーシャンガイド以外のガイドの選択、および配置について

●ラッピング工程について。エポキシの種類、トリプルラッピングや細かな工夫など

●継ぎ周辺のガイド配置や、ガイドやラッピングによる曲がりや折れに対する影響について

●10キロオーバーのカンパチを磯から獲るために、高本さんが作っている10フィートロッド、虎覇弓(こはく)について。
持った感じは、ヒラロッドのような先がシャープな操作性。重いルアーは150gぐらいまでは背負える肉付け。曲げ込んだときは支点を手元に寄せてバットパワーを発揮できる調子。
これらを、40tと30tの高弾性カーボンの配置と、テーパーで設計している。
発売は、来春になるのかな?ブランクの量産に時間がかかっているそうです。

●高本さんのきめこまやかなオーダー制作の姿勢。おひとりおひとりの希望に向き合うことをやりがいにしていると聴いた。(僕にはここまで出来ないなあ。むしろ僕は、究極のブランクを実現させたい。開発に注力したいという思いがある。)




いやー、話が尽きない。

28歳。その情熱をすべてロッド作りに注ぎ込んでいるアツさ。

抱えている注文もどんどん増えていて、来春にはロッドビルダー専業で立つ予定。


個人的には、ロッドの装飾は好みが分かれると思うので、BigFishGoのロッドは装飾をできるだけ排除している。

高本さんのところでも装飾なしでも依頼できるし、装飾も色々オーダーすることもできる。

手間のかかる多くの工程をかけて丁寧にやってくれるので、安心してお任せできると思う。

特にガイドラッピングは、コーティングの回数を僕よりも2倍近い工数をかけて、場合によってはトリプルラッピングも入れるし、しかもエポキシも僕のよりもいいやつを使っているらしい。(高本さんはTENRYUのデュラグロスでガロンあたり31,800円、僕はシルバーチップでガロンあたり23,000円)。デュラグロスは硬化時の粘りがあって割れに強いらしい。


まあ、要するに、なにが言いたいかというと、

「いい仕事してくれますよ!!」

という事。

僕のほうでは、現在、ロッドを組む時間をほとんど作れないので、ぜひブランクを持ち込んで、依頼してみてほしいと思う。




佐田岬の磯へ




そして、ロッド試投会もそこそこに、磯に行きましょうか。ということに。実際にルアーを背負って、あわよくばw魚も掛けてみようか、と。

愛媛県の佐田岬(さだみさき)。


鹿児島の佐多岬(さたみさき)と混同されがちだけど、こんなに特徴的な長い岬。

付け根から先端まで55キロもある。



日暮れまで投げて、夜はテキトーに食料を買い込んで、港でチョイ釣りをしつつ談義に明け暮れ、車中泊で朝を待つ。


翌朝は、僕のたっての希望で、佐田岬の一番先端へ。

どう見ても一番分かりやすいポイントだから、土日は激戦になるし、2〜3名しかエントリーできないから高本さんは普段は行かないそうだけど、平日なら空いてるでしょう、ということで行ってみた。

瀬戸内の側から、太平洋側に向けて、激流が流れるポイント。

ここ佐田岬はヒラマサ、カンパチ、ブリの3種が回遊し、時にキハダなんかも回ってくる。ヒラスズキも狙えるし、イカも多い。アジもギガサイズを狙えるらしい。

時間が短すぎて、すべてを堪能することはできなかったから、また来よう。



さて、ここからは、福山まで戻って、新山口、萩、そして見島へ。


仙崎の渡船屋さん「海斗」のホームページ(https://www.point-i.jp/articles/764726)では、先週ぐらいからコシナガマグロの釣果が出始めているみたい。


期待が高まる。



続く。