成田からバニラエアで奄美へ、それから深夜発のフェリーとしまに乗り換えて7時間、トカラ列島・悪石島へ。
民宿に荷物を置いてすぐに出船、北端のハナレ、ハヨームネに乗せてもらった。
お世話になったのは、
南海荘・みさき丸(有川船長)
TEL 09912-3-2101
渡礁したのがちょうど満潮潮止まり直前だったので、しばらくは同礁した友人と、海を観察しながら、複雑な潮の流れや、ウネリの向き、沈み根の位置、ファイト位置や取り込み場所を、あれやこれや議論。
じつはこれが一番楽しい。釣りも仕事もいつでも仮説と検証だ。
さて、下げ潮が効きはじめて、払い出す潮が速さを増してゆく。
日が高いうちは、沈めるルアーで、サラシの下をくぐらせるように曳いてくる。
グンッ!重みが乗る。
まだまだ小さなサイズだな。と余裕をかましていると、急に重く走り出す。そして軽くなったかと思って上がってきたのは、半分になったカスミアジ。
もともとは3キロぐらいはあったんじゃないか。
ヒットルアーはローデッドS140。正体はサメか。はたまた。。。?(まあ、たぶんサメだろう)
魚影の濃さと、海の元気のよさを感じる。
それでは、とロッドをミュートスアキュラHからレイジングブル95SDに持ち替えて、PE8号でも飛ばせる明日かもジョーを流れに乗せて沈め、ロングジャークで曳いてくると水面に顔を出す直前でバイト!乗らない。
もう1ジャーク軽く入れると、乗った!
8キロぐらいあるカスミアジ。
それからは、1メートルないぐらいのバラクーダを瀬際でバラしたり、コーヒーを淹れたりしながら、場を休ませつつ、適度に撃つ。
沖では子ダツが飛び散ったりしている。なにかがいるっぽい。
と、ここで同礁した友人にヒット!
ジャークベイトを沈めてサラシの下を曳いていたらしい。
僕はギャフを持ってフォローに回る。
ロッドがぐんぐん曲がる。いい魚だ。見えてきたのはGT。しかも、もう一匹のGTが付いてきている。
ギャフもきまった!
ふたりで雄叫びを上げる。
ウォッシャーーーッ!!!ヤッホーッ!
イエーイ!12キロ(後で民宿で計測)のロウニンアジ。
そうこうするうちに、日も傾きはじめいよいよチャンスタイムか、とトップウォータープラグに変えて1投目。着水からワンアクションで水面爆発!
ハンドドラグでトップスピードに乗ろうとする魚の機先を制し、あらかじめ想定していたハエ根の無い崖のほうによじ登る。
セカンドラン、サードラン、そして瀬際のなまりの抵抗。もうこっちも筋力がほとんど無い。
最後の力を振り絞ってじんわり寄せてくると海の深いところから銀色の平べったい影が見えてくる。GTだ!デカい。
キターー!!
写真撮影と全長計測だけして、急いでリリース。ロウニンアジ全長109センチ、20キロは超える、磯からの自身の記録魚。
ヒットルアーはローデッドF180。
精悍な顔のかっこいい魚だ。
しばらくは足がプルプルして立てない(笑)。
回収までの最後の時間。
もうワンヒット!
沖の根の際で掛けたから駄目かと思ったが、リーダーをずられながら、なんとかキャッチ!
いいサイズのカスミアジ。ヒットルアーは別注ヒラマサ220。
ここで、一日目は終了。
民宿に戻って船長と酒を酌み交わしながら、勝利の美酒に酔う。
船長いわく
「トカラの海をナメんなよ!!」
「でも、あんたたちはナメてなかったね〜」
「瀬に上がった後、海をよく観察してたのが見えたから安心したよ」と。
大いに笑った夜。最高の時間を過ごさせてもらった。
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