なんだか最近、トビウオを想像しただけで、脳内に快感物質が分泌されるようになってしまったらしい。

トビウオが飛ぶ、その下には空腹の巨大魚たちがたむろする。

この季節、トカラだけでなく、佐渡にもトビウオが産卵のために接岸するという話を聞いて、いてもたってもいられない気持ちになってしまった。


トビウオについて調べてみると、この時期に佐渡に接岸するのは、ツクシトビウオとホソトビウオの2種らしい。ツクシトビウオは角トビ、ホソトビウオは丸トビと呼ばれる。

ちなみに、トカラのほうは、羽(胸ビレ)が白い種類と、羽が赤い種類、あとは小型で羽に綾模様のあるアヤトビウオ(ガタンボと呼ばれる)がいたりするが、種類は違えど、湾奥の穏やかな海岸で産卵する行動パターンは似ているらしい。

トビウオは世界でも50種類ぐらいいるらしく、ネットで調べた限りでは、分類や生息地、行動パターンなど分からないことも多いため、引き続きもっと調べてみようと思う。

それにしても、あのカッコイイ飛ぶ姿。水中から空中に逃げる方向に進化したなんて、素敵な魚たちだと思う。





佐渡島へ

東京から新幹線で新潟駅へ。新潟駅からはバスで新潟港佐渡汽船乗り場、そしてジェットフォイルに乗り継いで両津港に着いた。レンタカーを借りて尖閣湾へ。昼過ぎに家を出て、今回お世話になった尖閣荘に着いたのは21時だった。

尖閣荘

〒952-2135 新潟県佐渡市達者1431-2

http://www.senkakusou.com/


【佐渡釣行1日目】

渡船で、まずはじめに一里島(いちりじま)の灯台に渡してもらうが、ペタペタのベタナギのためか一切反応を得られず。

次に瀬替わりして渡してもらったのが、ドン深の沖磯。

しかしながら、ここもベタナギ、しかも潮も流れないため、一切反応なし。

ひたすら穏やかな海面が広がる。

岩質は、こんな感じのギザギザの特徴的な火山岩質。

このまま沖磯にいても何も起こらなさそうなので、回収してもらい、地磯を巡ることにした。

千畳敷と沖の一里島灯台

千畳敷

千畳敷から見える沖磯と一里島灯台

岩の中によく見かける緑青色は銅鉱物。佐渡は金、銀の鉱山で有名だが、岩石が面白い。

夕マヅメは、外海府海岸の岬の先で迎える。

あいかわらず、トビウオはほとんど見かけない。たった1匹だけ飛ぶのを見たぐらい。

穏やかな海に真っ赤な太陽が沈んでゆく。

尖閣荘に戻って、美味しい食事をいただき、温泉に浸かって、明日に備える。

船長にお話を伺うと、今年はトビの入りが少なく、ここ1週間ぐらい潮の流れも緩いままで、ずっと不調とのこと。

6月の初め頃には、ちょっとだけいいタイミングがあって、13キロそこそこのヒラマサもちらほら上がったらしい。


【佐渡釣行2日目】

3時から磯に立つ。

昨日の夕方に目星を付けた岬の先端。

時折、トビウオが何かに追われて飛ぶのが見えるが、ルアーには一切反応なし。

波っ気がもう少しあれば、いいのかもしれない。あるいは潮が効けば。

ここは、砂れき岩に

石灰岩。

サンゴ由来の石灰岩では無いと思うが、なんだかトカラあたりのリーフと雰囲気も似ていて、いかにもトビウオが産卵してそうな想像を巡らす。


以上、釣果なしの佐渡遠征は終了。

まあ、次回、もっと精度の高い釣りができるように思うので、下調べとしては上々だと思う。

何しろ、ほとんど誰も情報を出していないし、6〜7年前に尖閣荘の船長がショアから10キロオーバーのヒラマサを釣って以来、噂が広まって開拓された場所らしいので、まだまだ開拓の余地があると思う。

夜間の湾内などでも、案外トカラのGTと同じパターンが成立したりして、とも考えている。