母島3日目。

予報通り、南風がやや強い。

まず朝イチは、姉島の陰で南風を避けられるホカケ岩に渡してもらうことにした。

潮は北に向けてゆっくり流れ、薄いが潮目も出来ている。

ウネリで先端には立てないから、少し下がった位置から、先端に砕けた波でできるサラシの脇を通すように、沖の潮目から曳いてくる。

ルアーはいつも頼りにしている別注ヒラマサ220

と、ズバンッッ!!

出た。

が、乗らない。

チョコチョコっと動かすと、もう一回バイトしてきたが、弾かれて乗らない。

弾頭みたいなシルエットはキハダか?20キロ以上はある。

次の一投では、手元まで曳いたあとに、追ってきた魚体がユラリと見えた。

もう一投。

突き上げるように体を出してジャンプバイト!!

やっぱり弾かれて乗らない。

大興奮である。

その後は、鼻先でジャレついてきたり、反転してしっぽで弾かれたり。ことごとく乗らない。

別注ヒラマサから別のルアーに替えると反応は無くなってしまった。

もう一度、別注ヒラマサに戻して、数投後に、ルアーの後ろにギラギラ輝く数匹のカマスサワラらしい魚体が着いてきたが、朝マヅメのひとときは過ぎたらしい。

ここで船長から南風を避けられる母島の北側に行かないかという提案をもらって、瀬替わりすることにした。

一度、北側を目指す途中のサワラ根に乗ってみるも、波しぶきが激しく、反応もないので、すぐに次へ。

次に渡してもらったのが、はじめて乗るアイハマという母島の北側の地磯。

ここでは、僕には反応がないまま本命の下げ潮が走る時間が過ぎてゆくが、少し離れたところで投げていたOさんには、やはりGTアイスクリームでイソマグロのヒット&ラインブレイク(結節のすっぽ抜け)とイソマグロらしき大きなバイト。

櫻澤さんはシンキングルアーを沈めてバラハタの入れ食いを楽しんでいたみたい。

お昼の時間になったので、一度船に戻り、オニ岩に瀬替わり。

渡礁後すぐは、潮もたるんでいたが、お弁当を食べたり、リーダーを結び替えたりしているうちに、海はとてもいい雰囲気になっている。

母島本島との間の水道に潮が通し、はっきりとした潮目を作っている。

日が高いため、取り出したルアーは少し潜るストライクプロマグナムミノー200

瀬際まで曳いてこれるから、小笠原では無くてはならないルアー(とされている。これしか投げないという人も)。

ブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリ

このブリブリとした水の振動は、かなり遠くの魚の側線にも届くのだろう。

数投後、足下でピックアップ寸前。

ヒュン!

ハエ根の陰から、いきなり現れた30キロぐらいのGTの見事な反転バイト。

ワァアッッ!!!

今日は朝以来これまでずっと反応が無かっただけに、いきなりのことにあっけに取られていると、GTはまっすぐ下に走ってゆく。向かって行く先は一段出っぱった小さなテラス状の根の下。

ぜんぜん止まらない。

沖へ行け、沖へ行け、沖へ行け、沖へ行け、と祈るように(というかそれしか出来ないのだが)、ドラグを出されつつ、なるべく前に出てロッドを突き出し、根に掛からないようにするも、下に突っ込むばかり。

少し走りが弱くなり、いけるか?とロッドを起こしたがもう一度走られて、

プンッッッ!!

200ポンドのリーダーが、バイトリーダーの上でスッパリ切れてしまっていた。

ああああーー、やられた。

完全な敗北。

ルアーを掛けたGTには申し訳ないが(外れてくれと祈るばかり)、気持ちよいほどの負けではあった。

あれは勝てない。機転を利かせてラインをフリーにしていたら沖に走ってくれたのだろうか?

いやーー、小笠原でデカいGTを獲るのは、いくつかのドン深の磯を除いて、本当に難しいことだろうと思う。

その後すぐにOさんの投げていたGTアイスクリームにもGTのヒット。トップで掛けても同じくなす術も無かったらしい。

バイトリーダーを結び直して、次はベベルスイマー200を沈めて、ゆっくり瀬際を曳いてみる。

すると、中層で根掛かりみたいに重くなったあとにわずかに生命感を感じる。

急いでポンピングして浮かす。

と、重い引きに変わって根のほうに泳いで張り付かれた。

これは根魚系だなと、糸を緩めて待つと、動き出す。

また急いで浮かせようとすると、また根に張り付く。

そうこう繰り返すうちに、とうとう根に変わってしまった。

ここまで丸2日間、ほとんど水面の釣りしかしてこなかったけれど、どうやら沈めると全然反応の量が違うみたい。

PE8号タックルだから、根掛かりが恐いけれど、ジグも投げてみることにした。

沖向きにマサムネ135gをフルキャスト。20カウントぐらいなら沈めても底にはつかないから安心して中層をシャクってくる。

すると、キラメキに誘われて後ろからゆっくりサメも付いてくるし、足下でシャクっていると湧いたようにカッポレがワラワラとやってきた。

グンッッ!!

乗った!

元気のいい引きで上がってきたのは、4〜5キロぐらいの良型のカッポレ!

やったー!!

一度は釣ってみたいと思っていた魚だけに嬉しい〜^^

黒い魚体がカッコいいぜ!!

もう1本、ひとまわり小さいカッポレをキャッチして、この日の釣りを終えた。

明日は、西風に変わるという。

帰りの船に乗る日だが、朝の9時まで磯に渡してもらう。

姉島の陰で西風を避けられるローソク岩に乗れるといいのだが。

明日に続く。

タックルデータ

ロッド :MC works レイジングブル95SD

リール :Daiwa キャタリナ 6500HRCSスプール6500
ライン :PE8号+DMVナイロンリーダー200lb 3ヒロ+デビルライン240lb

ルアー :SHIMANO オシアペンシル別注平政220F

ロッド :ゼナック ミュートス・アキュラ 100HH

リール :Daiwa キャタリナ 6500H
ライン :PE8号+DMVナイロンリーダー170lb 3ヒロ

ルアー :ストライクプロマグナムミノー200マサムネ135g

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