今回の旅は、御蔵島。

初めての島で、魚にたどり着くまでの過程が面白い。

海や季節といった自然環境だけでなく、人や地域、文化、経済、さまざまなことに思いを巡らせて、かつ結果も持ち帰る。

そんな旅が好きだ。



船の欠航率が高い御蔵島だが、梅雨明けのこの時期は、海況がいい日が続くので、帰れなくなることはないだろう。

前日に行くことを決めたので、民宿はどこも空いてなかったり電話が通じなかったりだったが、村営バンガローに電話をしたら空いているとのこと。

これは行くしかない!

はじめての場所にワクワクする。



僕の最大の武器は、フットワークの軽さ。

もちろん、このフットワークを支えるのは、仕舞64センチの5ピースロッドと6ピースロッド。スーツケースにいつも入れてあるので、隙間時間を見つけたらそのままロッドケースなしで飛び出せる。

左:BigFishGo CLIFF 1156(プロト) 6ピース11.5フィート
右:BigFishGo AIR 965(2025年バージョン) 5ピース9.5フィート



2025/06/30 黒潮本流どまんなかの御蔵島

黒潮本流が、いまちょうど差している御蔵島

今回、初上陸。

Googleマップで、あらかじめ見たところ、ポイントの選択肢は御蔵島港のほぼ1つだけになる感じか。

黒潮の流れから見ても、この御蔵島港の先端を黒潮本流がかすめている。

ちなみに南端にハナレ(水かぶり根)はあるけど、三宅島からの渡船でしか行けないみたい。

切り立った崖形状、三宅島の半分ぐらいはある島の大きさから考えても、山道から地磯に降りるのも簡単じゃないだろう。


港から、地図では目の前の村落まで登るだけでもなかなかの高低差でタイヘン。

この北端の村落以外、ほぼすべて原生林。

ここに住むって決めた人たちすごいよね。

伊豆七島でも、一番未開なんじゃないだろうか。

干潮 02:10
満潮 07:23
干潮 14:45
満潮 21:32

東海汽船は6時に着いて、着岸作業が終わったのを見計らって、堤防先端で開始。

正面に見える三宅島との間が水道のようになって、東北東に向かってガンガン黒潮本流が流れている。

この潮が先端をかすめる、桟橋堤防がやっぱり一番のポイントなんだろう。



流れのヨレの中に、イルカが跳ねるのも見える。

イルカがいても、でかいキハダには関係ないと思っている。

むしろ、一緒になってトビウオを追いかけている状況に何度も遭遇しているから。



岸壁際には、無数の浮きグレ、子ダツ、オヤビッチャ。ソウシハギとイシガキフグも遊んでいる。

トビウオも時折見える。

キハダがトビウオを追って通りかかるか、オヤビッチャを拾い喰いするタイミングに居合わせられるかどうか、という感じなんだろうな。

つまり、投げ続けるしかない笑



11時頃、隣で投げていた地元の方は、3~4キロぐらいのカツオをキャッチしていた。たぶんルアーはバレットブル160(この島で会った人は、みんなバレットブル投げてる)。


昼は一旦、村落に上がる。

上から見た漁港堤防と、フェリー桟橋(奥)

港の北側のゴロタ浜

お弁当を受け取って(要予約、当日朝も予約可)、

ふくまる商店
〒100-1301 東京都御蔵島村550
https://select-type.com/rsv/?id=-91pemxHKjE
弁当は、WEBサイトから予約可



バンガローにチェックイン、観光協会でナベやヤカン、カセットコンロをお借りした。

バンガローからは、堤防を見下ろせるから、ナブラが湧けば飛び出すことができる(歩いて15分はかかるが笑)

パソコン仕事もこなして、日が傾いた16時にまた再開。

完全に真っ暗になる20時まで投げたが、なにもないまま、この日は終了。



2025/07/01 夜明け前にキメジをキャッチ

干潮 03:02
満潮 08:13
干潮 15:14
満潮 22:02

3時に目覚めて、コーヒーを淹れ、坂を降りて堤防先端へ。

夜が白みはじめた。

先行者は1名。

島では珍しい、ハーレーに乗ってベイトロッドを振るアングラーさん。

昨夕もお話させていただいた方で、先週、このロッドでキハダを獲ったお話をお聞きした。



さあ、潮は三宅島との間を、東北東に向けてガンガンに流れている。

クロスで投げ込んで、流れを横から受けてヨタヨタU字にミノーを曳っぱる。

視界も効かないから、低速で

3投目で、クンクンッ

なんかきた!

ほいっ

キメジ、5キロは無いかな

ヒットルアーは、ボアーSS195

ロッドは5ピースロッド、9.6フィートの新AIR965

あらためていい竿。ビシッと高反発の振り心地。ずっと振り続けられる信頼感。これでどうにもならないやつを掛けてみたい^^

堤防ならリーダーは2メートルでいい。そのほうが飛距離も稼げる。指を掛ける部分のケバ立ちが気になるからスペーサーは入れている。



こうして、夜が明け、6時のフェリー着岸作業のため、一時撤退、

6時半から再開して、8時までやって(この時、沖ではキハダの跳ねも見えた)、

チェックアウトして弁当を受け取って、10時半再開から12時前までやって、これで帰りの船に乗って終了。




また来よう。

御蔵島は、人が少ないのもいい。

たぶん、島在住のルアーマンの常連さんは4名といったところか。

情報を発信する人がいないから、ほとんど情報が入ってこないけど、八丈島で釣れているタイミングなら、けっこう確率高くヒットが得られるのではないか。

情報を聞いてその場に駆けつける釣りよりも、こういう誰も情報発信をしない場所に、自分で確かめにゆく釣りが面白いと思う。


タックルデータ


ロッド    :BigFishGo AIR 965
リール    :ソルティガ6500
メインライン :バリバス SMP 6号
スペーサー  :PE12号 4ヒロ
リーダー   :船ハリス40号 1ヒロ半