今回は、トカラの沖磯を目指して2人での遠征。

一緒に旅をするのは、今年の6月に諏訪之瀬島で仲良くなった青野くん、20歳だ。20歳だが、僕よりもだんぜん釣りが上手い。今年も諏訪之瀬島では20キロオーバーのGTを挙げている。

平日に、遠征に出られる仲間が増えるのは嬉しい^^

今年は台風が多い。しかも秋雨前線も停滞しており、台風の合間を縫った口之島ニヨン遠征を計画していたのだが、渡船の船長に相談すると僕らの計画している日程では、近くの沖磯にさえ渡すのも困難だという。
そこで急遽、行き先をトカラから奄美諸島の与路島に変更。
古仁屋から、さんご丸さんで与路島・請島近辺の沖磯に渡してもらう。
始めに乗ったのは、請島と加計呂麻島の間の水道に位置する沖磯。朝イチのチャンスを狙うが、反応が無いまま7時半の満潮の潮止まりを迎えた。
潮止まりの時間は、GT狙いから、ハタ類の根魚狙いに切り替え。ジグを落とす。

おいしそうなアカハタ連発。

だが、この瀬は2人で投げるには、やや狭く、一日やり続けるのは困難と見て、さんご丸さんに瀬替わりをお願いすることとした。

次に乗ったのは、与路島と請島の間を流れる潮流の速い磯。

深い青の下げ潮が川のように流れてゆく。

こういうところでは、いつものお気に入りアダージョヘビー125を潮に乗せながら、魚が着いていそうポイントをかすめるように流し込んでゆく。

すると、沈み根の脇を流し込んで、巻き上げたところでガツン!!

4号タックルでドラグを緩めに設定していたので、ぜんぜん止められない。ドラグが引き出され、あっという間に根に変わってしまった。ヒットした感じからしてハージンとかだろうか。

6号タックルに替え、投げ続けるが反応は無し。するとまたライトタックルを使いたくなってくる。ドラグを締め沖の潮目にぶっ飛び君95Sを投げて、ユラユラとフォールさせながら漂わせていると、またまたロッドを持ってゆく鋭いアタリ。

ライトタックルといってもミュートス・アキュラ100Hなので、竿を立てようとしたところでフックアウト。回収したルアーを見ると、ぶっ飛び君95Sの純正フックは全部伸ばされていた。こういうところで使うには、キハダでやるのと同じように大きなアシストフックの一本掛けとかじゃないとダメだな。

その後は、ダツが釣れたぐらいで回収の時間となった。

さんご丸さんで、与路島の港に送ってもらう。

2日目。

与路島から、芳丸さんにお世話になって、与路島の南端の与路立神(タチガミ)近辺の沖磯へ。

ここも激流だ。

本流の脇の少し流れがたるんだところに、沈み根がひとつ沈んでおり、その周りを、いつものお気に入りローデッド180Fでスローに誘い出す。

10投ぐらいした時、ローデッドをダイブさせて沈み根の脇に5秒ぐらい浮かせていたところで水面炸裂が起きる!

キターッ!!!

アワセをかまして、ファイトにかかろうとしたところで、リールシートがぐらついてリールが外れそうになる。それを直そうとまごついていたらフックアウト。。。

ああー、なにやってるんだか。

そのからは反応無し。8時半ごろの満潮潮止まりを迎え、下げ潮では6時間まったく潮が動かなかった。

青野くんは下げのハナで5キロぐらいのカスミアジを上げた。梅雨ブギィのフローティング、タケノコカラー。重めの5/0フックをセットしてスローシンキングにして、本流の脇の水面直下をジャーキングしていたら喰ってきたそうだ。

夕方にかけては、下げ潮が激流になって流れたが、カスミアジのチェイスがあったぐらいで2日目終了。

3日目。

2日目と同じ磯へ。

激流の脇を狙う。カスミが数匹の群れでチェイスするのは見えるが、2メートルぐらいの間合いを詰めてこようとはしない。カスミアジは昨日からずっとこんな感じだ。

9時ぐらい。満潮潮止まり直前。

本流の流芯にダウンクロスでローデッド180Fを打ち込んで、沖へ沖へ流してゆくとラインのテンションで本流の脇のたるみに誘導される。そこからダイブさせながら泳がせてくる。

と、波間の奥から魚影が近づいてくるのが見える。そして興奮のバイトシーン!

アワセを入れるのと同時に、水面をジャンプする魚。少し細長い。数回のジャンプ。そして巻き上げてきたのだが、流れに乗って魚が走ろうとしたところでフックアウト。ダツほど細長くはない魚体。バラクーダとかなのかな。

青野くんは、エサ釣りを始めていた。オキアミでニザダイとかグルクンなどの小型魚を釣って、泳がせで巨大魚を狙う。

気づいて青野くんのほうを見ると、ベイトロッドがグングン曲がっている。

サメらしい。しかもハリ掛かりした1匹の脇に、同じぐらいのサイズのもう1匹が旋回している。

ギャフ入れを手伝って、上がって来たのはネムリブカ150センチ。

その後は、カスミアジのチェイスはたくさんあるが、どれも喰わせることができず、3日目終了。

4日目、最終日。

沖合はるかかなたの台風20号の影響で、与路島南端の磯は危険と判断し、請島のヤンマ崎に上げてもらう。

「雰囲気はいいんだけどね」

沖の潮目では30センチぐらいのカツオのナブラが起き、そのカツオを補食するGTが回っていてもおかしくは無い状況。

ところが、朝から夕方まで投げ続けて、カスミアジのチェイスがあるのみ。

そうして、今回の与路島遠征は終了となった。

いい魚は釣れなかったが、与路島・請島の南端の絶海の磯で、4日間を過ごせたのは最高だった。

釣れないからこそ、「出そうだよな。いい雰囲気なんだけどな。」なんて話しながら、いろんなことを語り合ったね。過去の話、今の話、未来の話、あることないこと。

青野くん、たのしい旅をありがとう!

タックルデータ

タックル1

ロッド:MC works レイジングブル95SD

リール:Daiwa キャタリナ 6500H

ライン:PE6号または8号+YGKよつあみDMV

リーダー230lb 5ヒロ

ルアー:Maria ローデッド F180ほか


タックル2

ロッド:ゼナック ミュートス・アキュラ100H

リール:TICA タリスマン6000

ライン:PE4号+フロロカーボンリーダー60lb 5ヒロ

ルアー:DUEL アダージョ125 ヘビー ほか