母島出発の日の朝は、3時に起きて、車で北港と東港に行ってみることにした。

夜明け前から、まずはイワシが入っていると聞いた北港へ、

しかし、ベイトが見当たらないので東港へ移動。

東港には、ミジュンのようなベイトがわんさかいたが、追われる様子はなく、実に平和な海。

ああ、朝が来てしまったー

これにて、母島釣行は終了。

またもや今回の小笠原遠征も貧果に終わってしまったが、開発中の3ピースロッドについては、手応えを得ることができたので、ここでは考察を残しておこうと思う。

まず、ブランクについて

現状、ショアからのGTゲームにおいては、プロト5があれば十分という結論に至っている。

今回の1日目のサメとのファイトにおいても、十分な強さを確かめられたように思う。

より厚巻きで、ベリーあたりにも太さを持たせたプロト1と、プロト1のエンドを詰めて9.7フィートにしたプロト4も比較テストしているが、強い分だけ重いので使いどころは減るように思う。プロト4は、トカラの堤防で人が多いなか短時間ファイト&元気なうちにリリース、という釣りには向いていると思う。

また、当然かもしれないが、9.7フィートよりも10フィートのほうが飛距離は伸びる。

ちなみに余談だが、今回同行のアイスクリームおじさんのレイジングブル95SD(9.5フィート)と、Exploreプロト5(10フィート)を投げ比べたが、10%とはいかないまでも、その有効長(リールシートから穂先までの長さ)の差の6%ぐらいは確実に飛距離が伸びていた。

そういうわけで、プロト5をバージョンアップしたブランクは、それをしようにも現状の僕の経験・引き出しでは、これ以上のバージョンアップ案が浮かばないところまで来た。

ガイドセッティングについて

ステンレスオーシャンガイド8点と、チタンガイド15点(バット3点はRVガイド)との比較。

プロト2とプロト5では、1番と2番のブランクは共通で、3番(バット)のカーボン構成だけが違うものなので、それぞれステンレスオーシャンガイド8点とチタンガイド15点にすることで、バットを差し替えれば同条件の比較ができる。

違いは、チタンガイド15点のほうが、ロッドに張りが出ること。これはガイドラッピングの部位が増えることでロッドの曲がりに抵抗を与えているからだと思う。あとはガイドの総重量が軽いのも多少の影響がありそう。

ちなみに、キャスト時の糸絡みに関しては、メインラインとリーダー4ヒロの間にスペーサーを1ヒロ入れることで、どちらもほぼトラブルレス。僕が上記ラインシステムで使う限りは、メインラインはPE8号でも6号でも4号でも、リーダーは80ポンドでも200ポンドでも違いを感じない。リーダー直結だとチタンRVガイド15点のほうがトラブルは少ないかな、と。

そういう意味で、次の生産ではステンレスオーシャンガイド8点を標準規格にして、55,000円に収めたいと考えている。(個人的にはチタンガイド15点のほうが好みではあるが)

グリップ長について

Exploreでは、一般的なスピニングのショアロッド(ショアジギングロッドのほとんどはグリップ長が、495mm〜510mmぐらいに収まっている)に比べて、やや長い550mmのグリップ長で組んでいる。

これは、3ピースによる持ち重りを、少ないカウンターウエイトでバランスを取るためのセッティング。

使い続けているが、長いグリップ長は体格の小さな僕であっても問題になることはない。むしろ下向きにロッドを構えてジャークをするときでも脇挟みできるグリップ長なので非常に操作性が良い。

また、キャスティング時にも、ロッドエンドを引き付ける力が、テコが効かせられることで大きく働き、少ない力でロッドを曲げこめる感触がある。事実、スポーツキャスティングの投げ竿では、もっと長いグリップ長にセッティングされているので、飛距離に有効に働くのは間違い無いだろう。

リールシートについて

DPS-20とDPS-22を試しているが、ダイワの6500番まで、シマノは14000番までしか試していないが、DPS-20のほうが密着の度合いが多少良いように思う。

アップロックとダウンロックではダウンロックのほうが握り込んだ時にEVA部分を握り込めるので好み。またダブルロックナットについては必要性を強く意識したことはないが、あって困ることはないかと。このあたりは考察になっていないが、このままでいいと思う。

フロントグリップについて

Exploreでは、基本的にフロントグリップには、EVAを入れずアンサンドブランクがむき出しのままである。

これが、問題になることは、今のところ無いように思う。

バットがそもそも太いこと、グローブを着用して使うこと、大型の魚が掛かったときはフロントグリップよりも更に前方を持つことがほとんどでフロントグリップのEVAを持つことが無い、というのがその理由である。

そういう意味でフロントグリップのEVAは、ただの飾りにすぎないと思っている。

機能のない飾りは、削ぎ落としていい、かと。

機動性、飛距離、ルアー操作性、リフトパワー、これらを満たす、このロッド以上のものは、今のところ存在しない。

自分で発想し、手掛かりを集め、手を動かし、自分の頭で考えて試行錯誤する。

手前味噌だが、クリエイター冥利に尽きる、ものづくりだと思う。

以上。

あとは、今シーズンいっぱいはテストを続けて、来シーズンのトビウオの季節の前には、届けられるように計画中。

★予約受付中!

↓  ↓  ↓

3ピース・ショアGTロッド、Explore Shore-GTの詳細

<タックルデータ>

ロッド    :Explore Shore-GT プロト5

リール    :ツインパワー8000PG+14000スプール

メインライン :バリバス SMP 6号

スペーサー  :PE15号 1ヒロ

リーダー   :潮聲50号 4ヒロ

<Explore Shore-GT Proto5 詳細>

全長:10フィート

継数:3ピース 逆並継(先)、並継(元)

仕舞寸法:1085mm

総重量:477g

先径:3.3〜3.4mm

元径:20.8mm

ルアー重量:〜200g

塗装:無塗装アンサンドフィニッシュ

ガイド構成:ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)

リールシート:DPS-20、ダブルロックナット

グリップ長:550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)

<Explore Shore-GT Proto2 詳細>

全長:10フィート

継数:3ピース 逆並継(先)、並継(元)

仕舞寸法:1085mm

総重量:466g

先径:3.3〜3.4mm

元径:20.8mm

ルアー重量:〜200g

塗装:無塗装アンサンドフィニッシュ

ガイド構成:チタンガイド15点(12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,16,25)

リールシート:DPS-22、ダブルロックナット

グリップ長:550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)

<Explore Shore-GT Proto4 詳細>

全長:9.7フィート

継数:3ピース 逆並継(先)、並継(元)

仕舞寸法:1085mm

総重量:528g

先径:3.3〜3.4mm

元径:20.0mm

ルアー重量:〜200g

推奨ライン:PE8号

塗装:無塗装アンサンドフィニッシュ

ガイド構成:ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)

リールシート:DPS-22、ダブルロックナット

グリップ長:550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)

—–