予定していたトカラ弾丸トリップは、台風7号の影響で断念。
このじっとしてられない性分。
屋久島なら行けるんじゃないか。
天気予報をチェックすると、屋久島はずっと雨の予報。
しかも南からの強風。
これは苦行になりそうな予感。
それでもおれは釣りにゆく。
朝イチのスカイマークに飛び乗って、鹿児島から高速船に乗り継ぐと、13時すぎには屋久島到着。
やっぱり南風が凄まじい。
雨は、予報と違い、降ったり止んだり、晴れ間も出たりする。降るときは嵐のように降る。
早速、向かったのは、南風ならできるのではと予想した永田の灯台下。
崖を降りて、北向きまで行けば、できないことはない。
この日は、ダツがバイトしてきたくらいで終了。
日が暮れる前の明るいうちに、ルートを確認しながら崖を登って戻る。明日は暗いうちから崖を降りるから。
二日目。
まだ真っ暗な4時には、永田の灯台下に降り立つ。
この朝イチが今回の本命時間。
まだ暗闇の中、思惑どおり沖にフルキャストしたマグナムミノーのスローリトリーブにドンッ！！
追い合わせを入れるが、スカッ！ああ抜けちゃった。
いい魚の手応えだったが、真っ暗でよく分からない。案外ダツだったのかもしれないが。
時折、強烈な嵐のような雨と風に吹きさらされながら投げ続けるも、反応はない。
やっぱり苦行である。
でもこれが楽しい。
命が震え上がるような感覚。
次の一投には何かが起こるかもしれない期待の連続。
だいたい何も起こらないのではあるが。
ルアーサイズを落として、マグナムミノーの16センチに。
軽快なトゥイッチで瀬際を引いてくると、ピックアップ寸前でバイト！
小さいがカスミアジの群れがワラワラ追尾してきているのも見えた。
ミノーでは追うけれど食い切らないので、ジグに変え水面直下を飛ばしてジャークしてくると、バシャッ！と乗った。
カスミアジ、実測3.0キロ。ヒットルアーは撃投ストライク125g
ロッドはExplore Shore-GTのプロト２。このサイズは全く難は無い。ジグはもう少し重いほうが使いやすいと思う。
この日の夕方は四つ瀬へ。
ここも南風なら撃ち易いと目星をつけていたポイント。
先端に着くと、先行者の方が見えた。
ごあいさつをさせていただくと、屋久島のレジェンド、Kさん。
お聞きすると、さっきポッパーでデカいやつを掛けたとのこと。
並んで投げさせてもらうが、カスミアジ（たぶん）が瀬際で一回バイトしてきたぐらいで、ボイルもあったが日が暮れて終了。
三日目、最終日。
永田の灯台下にするか、四つ瀬にするか、あるいは矢筈の灯台下も南風は避けられるか。
昨日の感触から、四つ瀬に降りることにした。
しかし、この日も時折すさまじい突風に体を持ってゆかれそうになるような苦行が続く。
しかも魚からの反応はない。
やっぱりこの釣りは難しいなーなんて思う。魚からのコンタクトは、投げ続けて一日に一回あるかないかの世界。
いい感じの潮目が走り、サラシの切れ目には潮が当たって絶好のヨレが出来ている。岩の裏側にはキビナゴが水面にモヤモヤを作っている。波っ気もあって雰囲気は申しぶんない。
しかし魚は一切反応しない。
ビギンポッパーを、キビナゴを捕食するスマガツオのイメージで曳く。
スマガツオを喰っているデカいGT来い！
8時半。もう帰りの時間が迫っているので、最後の一投と思って投げたポッパーを足元まで曳いてくると、ピックアップ寸前にサラシの中で、全身丸出しのロウニンアジが反転バイト！！
乗らない。
全身真っ黒のかっこいいヤツ。
目測15〜20キロぐらいか。
そのままサラシの中にポッパーを置いていると、もう一回バイト！
ポッパーが水中に消し込んで見えなくなるが、ラインには重みが乗らない。
もう一投。
同じ足元のサラシに止めると、ポッパーの後ろに波紋。
それっきりで反応はなくなってしまった。
ペンシルを入れても、ミノーを入れても、再度ポッパーを入れても何もなし。
これで、タイムアップ。
あまりにも反応が取れない三日間だったが、投げて投げて投げ続けた。そして最後の最後に姿を現してくれた。
もちろん獲れるに越したことはないが、あのかっこいい真っ黒な魚体に会えたから、苦行も報われた想いがする。
やれることはやりきった！
やりきった満足感もある。
2本のプロトロッドも申しぶんないと思う。もうひとつ試してみたいアイデアも着想したが。
追記：
二日目の晩に訪れた、宮之浦の寿司屋さん、若潮。
これが今回の旅のもうひとつの目的。
釣り好きの若大将の玄さんに会えるのも、とても楽しみにしていた。
ここの地魚のにぎりは、本当に最高。
シチュエーションのせいもあるが日本一だと思う。
玄さんの釣りの探究話も最高！
屋久島にビッグゲームを追い掛けて来た方は、ぜひ立ち寄って欲しい。
若潮
〒891-4205 熊毛郡屋久島町宮之浦421-35
http://loco.yahoo.co.jp/place/g-fO5KO_Vu1lQ/
＜タックルデータ＞
ロッド ：Explore Shore-GT プロト4
リール ：Daiwa キャタリナ 6500H
メインライン ：バリバス アバニGT8号
スペーサー ：PE15号 1ヒロ
リーダー ：DMVナイロンショックリーダー170LB 4ヒロ
バイトリーダー：デビルライン240lb 10センチぐらい
ロッド ：Explore Shore-GT プロト2
リール ：ツインパワー8000PG＋14000スプール
メインライン ：バリバス アバニキャスティングSMP 6号
スペーサー ：PE15号 1ヒロ
リーダー ：DMVナイロンショックリーダー170LB 4ヒロ
バイトリーダー：デビルライン240lb 10センチぐらい
—–
