小笠原・母島に行ってきた。


出発の数日前に台風が発生して、この予報。

これは無理でしょ。

と思い、今回同行のアイスクリームおじさんに連絡すると、

「自分は行きたいです。」

とのこと。この人まじか。


小笠原丸もははじま丸も欠航しないと言う。

ツラい船旅になることを覚悟して、僕も行くことを決意した。とはいえ、まあ、どこか乗れる磯はあるっしょ。

案の定、24時間の航海は、船酔いのため起き上がることもできなかった。

これもまた旅、である。


ははじま丸から眺める磯も、どこも波をかぶっている。

メガネ岩とか、四本岩なら、もしかして、という感じ。


さて、宿に荷物を置いて、早速、山を越えて沖側の堤防に降りてみる。

ロッドはExploreプロト5の一本のみ。今回の遠征は、このロッドの限界を見てみるというのが主目的とも言える。

東からの追い風に乗せて、ルアーはかっ飛ぶ。

持ってきたルアーを一通り試すようにしていると、マグナムミノー160ミリに、コンっと何かが触ったような感触。

ここは毎回、夕マヅメに何か反応があるのだが、これまでキャッチに至った魚はまだない。

マグナムミノー200ミリに変え、スローリトリーブで誘う。

日が落ちたため、あと5投で終わりかなと、

ゆるいジャーク、ジャーク、ジャーク、ジャーク、ジャ、ゴチンッ!!

なんかきた!

追い合わせを入れると、反転した魚は猛烈に沖に向かって走り始める。

ジャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロッドに体重を乗せて溜めると、ある程度走ったところで止まった。

よし!これはなんとかなるサイズだ。

しかし強い。

寄せては出され、寄せては出され、首は降らないからGTではない。

ファイトしているうちに日も落ち、辺りはどんどん暗さを増してゆく。

イソマグロかと期待するが、ほとんどまっすぐの走りしかしないから、おかしいなと思っていると、

タイトルの通り、姿を見せたのはサメ。デカい。40キロはありそう。

姿を見せても、もう一回走る。

ジャーーーーーーーーーーー

強い。というか重い走り。

さあ、ここで問題はランディング。

落としギャフを持ってきているが、取り出すと、ワイヤーのスリーブがすっぽ抜けている。

なんだよっ!!?

片手で魚をいなし、片手でワイヤーを直す。いや直らない。

だめだ。

足場の低い位置に誘導して、テトラポッドのところでリーダーを掴んで持ち上げてみようと思うが、とても持ち上がらない。

こうしてまごまごしているうちに、ズバババッ!っと激しい首振りをかまされて、ブチンッ!!

弾けたナイロンリーダーが飛んできて唇を切った。ルアーじゃなかったのが幸いか。

ああ、写真に残しておけばよかったな。

種類はなんだろうか?ホワイトチップ(ネムリブカ)ではなかったようだが。


それにしても、ロッド(Exploreプロト5)は、いいバットパワーを見せてくれた。

体重を乗せて曲げこめば、これぐらいの魚は止まるし、反発で浮いてくる。

ロッドの出来には、いい手応えを感じた。

帰り道は、真っ暗な山登り。

サメとのファイトで全身の筋肉がプルプル震える。道に迷い、汗だくになりつつも、宿に戻ってこれた。


いきなりの母島の洗礼。

こうして、母島の1日目を終えた。


<タックルデータ>

ロッド    :Explore Shore-GT プロト5

リール    :ツインパワー8000PG+14000スプール

メインライン :バリバス SMP 6号

スペーサー  :PE15号 1ヒロ

リーダー   :潮聲50号 4ヒロ


<Explore Shore-GT Proto5 詳細>

全長:10フィート

継数:3ピース 逆並継(先)、並継(元)

仕舞寸法:1085mm

総重量:477g

先径:3.3〜3.4mm

元径:20.8mm

ルアー重量:〜200g

塗装:無塗装アンサンドフィニッシュ

ガイド構成:ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)

リールシート:DPS-20、ダブルロックナット

グリップ長:550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)

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