もう1回、粟島へ行ってきた。

前回の9月末の釣行<コチラ>では果たせなかった課題を、もう1回やってみたかったから。


1つは、ヒラマサのサイズアップ。デカイやつを、喰わせて、ちゃんと掛けて、獲る。


もう1つの課題は、イシダイだ。まあ、こっちは副業なんだけど笑、これまで三宅島、粟島と2回チャレンジして、まだまったくカンドコロが掴めていない。

それが、今回の釣行で大きく前進した。運よく石物師の方と同宿になって、じっくりお話を聞くことができたし、「ああそういうことなのね」と腑に落ちたことも多かった。

また、粟島のイシダイ釣りのスタイルは、今まで見聞きしてきた釣法と少し違うみたいなので、それも書き残しておこうと思う。


2024/10/07 お昼に粟島到着、クルシマへ

さて、前回の時は土砂崩れで運休していた特急いなほが復旧したので、始発で東京を出て新潟経由で10時半の粟島汽船に間に合い、お昼には粟島に着いた。


雨足が強かったが、少し小止みになるのを見はからって、港の前のクルシマへ。

この夕マヅメは、大漁時刻表でもトリプルSがついている上に、

大漁時刻表(https://tairyoujikokuhyou.com/tairyoujikokuhyou.html)より


ウネリが入ってサラシがいい感じに出ている。


ここクルシマは、沖の流れからは少し奥まっているので、明るいうちは、なるべく飛距離が出るトップウォータールアーを飛ばして、水面を騒がせて遠くからでも気づかせ寄せる作戦、

そして、日も落ち、トップウォータールアーの視認がしづらくなったタイミングで、ミノーに切り替えてゆーっくり曳いて瀬際に差したタイミングの出会いを狙う。


沖のサラシから手前、瀬際に沿わせてサラシをくぐらせるようにしたり、沖で数回ジャークを入れてから潜らせてみたり。いろんな手を打ってゆく。

そして、沖のサラシ際から入れて手前のカケアガリに沿わせてゆっくり浮上させてきたところで、カンッ!と何かが触った直後に、ズシンッ!!重さが乗った。

足元だったので、バットで溜めて頭を水中に入れさせないまま、せいっ!!

やったぜー^^

5キロぐらいはある。ヒラマサかと思ったけど、写真を見返すとブリっぽいよね。

キープしたので、改めて料理する際に観察してみよう。


ヒットルアーは、DUEL バレットファスト140S。このミノーいいな。飛ぶし、足元までスローでもよく泳ぐ。


で、この魚を片手に持ってタックル担いで、真っ暗な中、クルシマの尾根を超えて戻るのしんどかったー


2024/10/08 タカシマへ

波風も収まり、この日は渡船で沖磯に渡してもらえることに。

サカエ船長、いつもありがとうございます!


タカシマ

沖向きのお立ち台の先にハエ根があって、その先はズドンと20メートルちょいまで落ちてゆく地形。


朝イチから投げて、そのハエ根のカケアガリ、そして沖の潮目にフルキャストいっぱい、とトップにバシャッと出るのだが、乗らない。獲れない。

1本はズリ上げ後のビッタンビッタンで海へお帰り。どれも小さい2〜3キロクラスばかりで、じゃれついているだけなのかもしれない。


連続で反応が取れたのは、フルキャストからの着水で5秒ぐらいポーズを入れて注意を集め、突然のファストリトリーブ後に、喰わせのゆるいショートジャーク数回で、ボカンッと水面が割れる。



さて、1回でもハリに乗せると、その後しばらくは反応してくれなくなるから、こういう時にイシダイタックルの登場。

といっても、シーバスロッド(6本継のフリーゲーム106M)にPE2号+フロロリーダー7号の、ここで真鯛を狙うタックルをそのまま流用。


昨晩に同宿で、10年くらい粟島の石物狙いで通っている方にお話をじっくり伺って、要点を整理・ブラッシュアップできたので、これを試してみたくてウズウズしていたのだ。

備忘録的に、要点を箇条書きしておこうと思う。まあ、その道の人には当たり前の話かも??


・ハリは、島の方々はチヌバリ4号らしい。思ったより繊細。

・オモリは2号程度の中通しオモリを、ハリスに通すだけの、全遊動フカセ。

・岩の穴の深くよりも、ある程度水深のあるところの岩に沿わせて上に置いたほうが、イシダイの喰いはいいらしい。これをいわゆる宙釣りというのね。穴に入れてしまうと根魚が食ってしまう。

・エサはヤドカリが一番の特効餌らしい。巻貝の頂点をハンマーで叩いて割ると、お尻が見えるから、つつくと出てくる。今回、ちょうどその方のヤドカリを15匹ぐらい分けてもらったけど、ハリ掛けが難しい。パイプの針通しを持っていないと、お尻の先までハリを通せないから、エサ持ちが悪かった。

・磯に張り付いているジンガサ貝が使いやすかった。これのハリ掛けも試行錯誤中。硬い部分を一回貫いて通してから、もう一回入れ直して、針先を出す方法が良かったように思う。あとはカラを残したり、少し砕いてみたり。

・イシダイの硬い口の、カンヌキにしかハリは掛からないから、つつかせて、持って行って反転したところをアワセる。全遊動なので、しっかり送り込んだり、引っ張って焦らせて持ってゆかせたり。この喰わせてから掛けるまでを楽しむゲームなのね。これはルアーには無い感覚。逆に、一枚釣ったあとで思うのは、今までエサを取られてばかりで、カンダイしか釣れないと思っていたけど、エサ取りだろうと思っていたのがイシダイ(もしくはサンバソウ)だったんだろうなという気づき。

・この島での道具立ては、5メートル以上の強めの磯竿に両軸リール、ナイロン4号、ハリスは人によってフロロカーボン4号〜8号を直結。オモリ2号を使うのが重めだが、庄内釣りとか前打ちの釣りのアレンジバージョンなんだろう。

・僕は、フロロリーダー7号に中通しオモリ2号を通して、スイベルを結節して、ハリスはシーハンターの7号を3センチ、そしてもらったチヌバリ4号。虫ヘッドもいいけど、宙釣りでフワッとカーブフォールで岩の上にオモリを乗せて、あとは全遊動で魚とダイレクトにコンタクトするイメージは、こっちの仕掛けのほうが良さそう。



で、実際の釣りとしては、カンダイを立て続けに2本釣ったのちに、


送り込んで、送り込んで、力強く持ってゆかせたところでアワセたら、重い引き!


ぎゅーーんと絞り込まれる。

水の奥からゆらりと上がってくる、青白い魚影。

これは!

これはっ!!


うおーっしゃー!!!

はじめてのイシダイ、はじめての持ってゆかせて乗せた快感。

現地調達のジンガサ貝で、いつものルアーロッドでダイレクトに掛けるあの感覚。


これは沼だわ笑



こうして、この後は、ルアーではやっぱり1バイトあるも乗せられず、16時の回収時間に。

イシダイは、タイドプールで活かしておいて、回収の際にはクーラーボックスに水を張って持ってくれば、港でもまだ元気に生きていて、氷水を作って鬼〆バッチリ。

じっくり熟成させて、いただいてみようと思う。



ヒラマサ釣れなくても、満足である笑



続く。



追記:

魚は捌いてみたところ、口角も顔付きもブリっぽいんだけど、でも食べてみると味はヒラマサなんだよねー。毎年、粟島では1本ぐらいどっちか分からないやつが釣れる。

ちなみに、パンパンの胃袋の中には、8センチぐらいのアジが10匹入っていた。港内に群れていたサイズと同じ。あとはカレイの幼魚みたいな幅広の魚も1匹だけ入っていた。

イシダイは、エラワタを取り、ヌメリを拭き取って、腹腔内にキッチンペーパーを当て、空気を抜いてチルド熟成に。5日後が楽しみすぎる^^


タックルデータ


<タックル1>
ロッド    :CLIFF 強化バージョン テストロッド
リール    :15ツインパワーSW 8000PG
メインライン :バリバス SMP 3号
スペーサー  :バリバス SMP 8号 6ヒロ
リーダー   :シーガー プレミアムマックス 14号 4ヒロ

<タックル2>
ロッド    :BigFishGo CLIFF 965
リール    :21ツインパワーSW 14000PG
メインライン :バリバス SMP 4号
スペーサー  :バリバス SMP 8号 4ヒロ
リーダー   :エックスブレイド FCアブソーバー 90lb 4ヒロ

<イシダイタックル>
ロッド    :SHIMANO フリーゲームXT S106M
リール    :20ストラディックSW 5000XG
ライン    :PE2号 
リーダー   :船ハリス7号