新しい試作ブランクが焼き上がった。

長尺11.4フィートの6ピース(上)と、これまでと違う考え方で設計した5ピース(下)


まずは、5ピースのほうから組み立て。

AIR965と違うところは、主としてテーパーデザイン。

バット径はAIR965と同じままに、#4の先あたりからティップまでを細く絞り込んでいる。

それからティップ側の4点のガイドを12mmガイドリングのチタンガイドに。(AIR965は、ティップ側5点が16mmガイドリング)

これで、どれぐらい100g前後のジグがしゃくりやすくなるか?

ロッドを上向きに構えた時の軽快感が出るか?

リーフウェーディングでロッドを水平に構えた時の操作性が出るか?

ルアー重量の下限をどのあたりまでにできるか?

などを見てみたい。


べつにライトタックルを作りたいわけではない。遠征ロッドだからむやみに弱くする必要はないと思っている。でもラインを落とせば軽いルアーでも扱えるというのは欲しい機能だよね。






5ピースロッドにぴったりのロッドケース発見!

それから、ちょうどいいロッドケースも見つけた。

コレ


マジックテープで長さを調節できる仕組みになっていて、ピッタリの長さに出来る。これはスーツケースやバックパックに収めるには最適。

ただ、40ミリのバットガイドを乗せたBigFishGo AIR965は、1ケースにつき1組しか収納できない。というか、1ケースにつき1組がちょうどピッタリ。

そういうわけで、もう一個買った。

2個になってもぜんぜんコンパクトだし、それぞれ分けて収納したほうが、実は管理もしやすくて楽。これはいい。


さあ、新しい試作ロッドを組んで、AIR965とCLIFF965(仮称)をそれぞれロッドケースに入れて出撃!





試作ロッドを持って、神津島・タダナエへ

聞くところでは、ここのところ、キハダの回遊があるみたい。

いつも、行く前の期待だけは高いこの島。どんなテストができるだろうか?



渡してもらったのは、東南の先端のヒラダン裏カド。

連日のキハダの釣果も、東側だけに集中しているらしい。


本当かな?

自分で確かめたい僕は、はじめは裏カドの南側を撃っていたけど、ここは3人ではやや窮屈だから、潮が下げてゆくのを見計らって、ヒラダンのカド側(西・南向き)へ移動。

西向きは、向かい風が10メートルぐらいで、ジグぐらいしか飛ばない。

風に向かってサラシのやや沖、ここは思いっきり急深になっていて、しかもハエ根が結構複雑に入っている。


幸い流れは緩やかで、底は取れる。

フルキャストからの、カウント35ぐらいで着底を確認して、ハンドル3回転ぐらい巻き上げてからの、シャク、シャ、、

ン?

ンンン!

グングン!!

首振り?

これ、カンパチやろ。ずんぶん深いところで掛けちゃった。



巻ける時に巻く。

ロッドを曲げこんだまま、戻しながらリーリングの繰り返し。この動きを無酸素運動で繰り返すのキツイよね。

魚が反転しようとしたら、初動のドラグ滑り出しでスプールを掴んで、バットで溜める。

ロッドは強いし、曲げこんだ先で止まって反発力で頭をこっちに向けてくれる。

根に干渉しているイヤな感触。何度かプンッ!とフックが外れたのか、干渉していた根からラインが外れたのか、そんな感触がありつつも重みのあるまま浮いてくる。相手がカンパチなら、駆け引きなんてない。こっちに力が残っている限り、引っ張るだけ一択の勝負。

浮いた!

ランディングは、サラシに揉まれてまごついたけど、同礁者の方がリーダーを掴んで抜いてくれた。

やっほーーい!

実測3.9キロの、カンパチ。

いやー、キツいファイトだった。5ヒロ入れていたリーダーも全体がガジガジでササクレだらけだし、スペーサーに入れていたPE8号3ヒロもケバだらけ。よく獲れたな。

ヒットルアーは、往年の定番マサムネ115g

そして、ロッドは新しい試作の5ピースロッド。仮称CLIFF965。

ロッドの強さは、少し曲がり過ぎなのかな?それは逆に、体は持って行かれるまでにタイムラグがあって安定感はあるともいえる。

弱いということはないけど、はっきり言ってカンパチ相手じゃ、トリッキーすぎて分からん笑。もっと多くの魚を掛けてみたい。


ちなみに、開発課題として狙っていた操作の軽快感は、かなりいい感じの出来。

100gとか125gぐらいのジグは使い易くて、ずっとしゃくり続けても疲れない。

他、130ミリのシンキングペンシルの、スキッピングなんかも扱いやすい。使っていたのはオーバーゼア スキッピング130


それでいて、200ミリのGTポッパーも危なげなく背負える。使っていたのはブルポップ200


AIR965は、あくまでもショアGTロッドなわけで、それに対して、この試作ロッドはジグだったりスモールプラグで掛けにゆく為のもの。遠征にはちょうどいいコンビだと思う(というかその為に開発している)。相互に補い合うポジション。



その後は、まったく反応なし。

同礁者の方は、それぞれ2キロぐらいの本ガツオとカンパチをキャッチしておられた。


まあ、一回のテスト釣行で、たった一匹の魚を掛けて帰ってくる、この歩留まりの悪さもどうかと思うけど、こればかりはどうしようもない。

繰り返し検証と改善を続けようと思う。



ちなみに、もう少し揉んでから、希望者の方に有償でテストしてもらいたいと思ってるけれど、希望される方はおられますか?

希望される方は、ご連絡ください。






タックルデータ


ロッド    :BigFishGo CLIFF 965(試作)
リール    :13キャタリナ5000
メインライン :バリバス SMP 4号
スペーサー  :PE8号 3ヒロ
リーダー   :エックスブレイド FCアブソーバー 80lb

ロッド    :BigFishGo AIR 965
リール    :ソルティガ6500
メインライン :バリバス SMP 6号
スペーサー  :PE15号 2ヒロ
リーダー   :船ハリス40号 4ヒロ