遠征といっても、夜に竹芝桟橋を出発して、朝マヅメを狙い、昼すぎの船に乗って帰る、弾丸トリップ。

南西諸島に比べて、伊豆諸島はほとんど庭みたいなものである。当初は利島に行こうと思っていたが、フェリーの運航スケジュールを確認すると運休だという。

そこで22時半発の別便に乗って三宅島行きに変更した。朝5時に三宅島に着岸なので、夜明けから狙えるのも魅力的だ。

西からの風が強く、着岸したのは錆が浜港(さびがはまこう)。

ここの桟橋はコンテナの積み降ろし作業のため釣り禁止だそうで、港にちょうど停留しているバスに乗り込む。

下調べをほとんどしないで来たが、どうやらフェリーの着岸する港には、バスが時間を合わせて迎えに来ており、島を一周する道路を右回りと左回り、どちらも行けるようである。

左回りのバスに乗り込み、一番近そうな伊ケ谷港(いがやこう)を目指した。

空は明るくなり始めており、朝マヅメを逃さないことを優先した。

バスで走ること15分。伊ケ谷港でバスを降り、桟橋先端へ向かう。

先行者は2名。1名はルアーで、もう1名は弓ヅノを引いている。どちらも水面か水面直下で釣れてないようなので、ぶっ飛び君95Sを選んで、沈めて深いところを狙ってみることにした。

ファーストキャストした時が5時50分。だいぶん明るくなっている。すると、開始してすぐ、底まで沈めてトゥイッチしながら巻き上げてきたところで、ギューーンとロッドが絞り込まれる。何度も何度も、下に下に突っ込もうとするが、ドラグはキツめに締めておりラインが出るほどではない。

白い魚体が見えてくる。カンパチだなと思ったときに最後の突っ込みでフックアウト。惜しい。

ドラグを緩めて、再開する。

次に来たのは、底まで沈めた時にプルルッと弱いアタリ。上がってきたのは小さなアカハタ。

左正面に、うっすら潮目も出来始めたので、浅いレンジも狙ってみる。
着水後、風で膨らんだラインが落ち着くぐらいの5秒ほどを待ってロッドアクションを付けながらの早巻き。
数投、潮目を通過させたところで、ロッドに重みが乗る。下への突っ込みはあるがリールの巻き上げで上がってくるサイズ。さっきよりも軽い。と、またフックアウト。
これで、アタリも無くなり、潮も止まってしまった。先行者も帰って行った。反応はまったく無しだとのこと。
さて、潮が下げ始め、再開する。
沖には、小規模のトリヤマも見える。左正面の潮目の脇のヨレには、トビウオがいるようである。時々ルアーに驚いてなのか、それとも追われているのかは分からないが飛ぶ姿も見える。
そこで、このルアーはちょっと大きすぎるのかななんて思いつつも、ララペン150Fを取り出し、トビウオを真似たダイビングで誘い出してみることにした。
それにしても、ミュートス・アキュラ100Hに4号のタックルだと、ララペン150Fは気持ちよくダイブしてくれる。使い心地最高である。
はじめはストップを短くして早く誘ってみたり、それからロングダイブをさせて長めのストップを入れてみたり。
すると、潮目付近を同じコースで何度か通した数投目。
チャポン、グリグリ~、ユラ~ン、チャポン、グリグリグリグリ~、ユラ~~ン、
ストップを入れた後ろから急浮上してくる茶色の影が見えた瞬間に、ガバッ!!
水面を割って反転しながらバイトする魚体が見え、ロッドに重みが乗った。
やった!
慎重にラインテンションが一定になるように浮かせ、一気に抜き上げた。

カンパチ40センチ、1kgぐらい。(カンパチというよりまだショゴかな)
これを狙ってやってきました!しかもダイビングペンシルでトップで獲れたのは嬉しい。
その後、撃投ジグ65グラムで、30センチのショゴをもう一本追加してアタリが遠のき、終了。

13時40分の上りのフェリーに飛び乗って、三宅島をあとにした。


錆が浜の桟橋先端。出航前にルアーを投げて小さなスマガツオが上がったらしい。


三宅島は玄武岩質の火山島。磯もゴロタもサーフも真っ黒。


すべて黒だから、ルアーカラー選びの考え方も違うかもしれない。


伊ケ谷港の桟橋先端から西側には1級磯の三本嶽(さんぼんだけ)が見える。近々上がってみたい。


島の1周道路を走る路線バス。右回り左回りそれぞれ1時間に一本ぐらい。次はバスを使って地磯も狙ってみたい。

参考情報:

伊豆諸島行き 東海汽船
03-5472-9999
三宅島村営バス時刻表
<タックルデータ>
ロッド:ゼナック ミュートス・アキュラ100H
リール:TICA タリスマン6000
ライン:PE4号+フロロカーボンリーダー60lb 4ヒロ

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