3ピースのショアGTロッド、BigFishGo Explore Shore-GTについて、
「どっちの方が強いのですか??」
「他社のロッドと比べて、どのあたりのパワークラスなんでしょうか?」
というような質問をよくもらいます。
そこで、今日は、開発の履歴を書き残すことで、分かりやすいように、僕自身としても振り返りやすいように、まとめておきたいと思います。
BigFishGo Explore Shore-GT プロト1
2018年のはじめに、あるブランク屋さんとの良縁をいただいて、急に現実化しはじめた長年の夢の企画。
3ピースのオフショアGTロッドを、全体的に長くして10フィートに、というオーダーでブランクを焼いてもらった。
印象としては、ちょっと強すぎたかな、という感じ。持ち重りも少し気になった。僕の体格が小さいので(身長160cm、体重52kg)、体格に恵まれた人なら振りこなせるかもしれないけど、という感じ。
左がExplore Shore-GT プロト1
<スペック>
Explore Shore-GT Proto1
全長 :10フィート
継数 :3ピース(先は逆並継、元は並継)
仕舞寸法 :1085mm
総重量 :555g
先径 :3.3〜3.4mm
元径 :20.0mm
ルアー重量 :〜200g
推奨ライン :PE8号
カーボン構成:15t、24t、30t
ガイド構成 :ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)
リールシート:DPS-22
グリップ長 :550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)
グリップ :POM削り出し
詳細記事:https://ameblo.jp/tokyo-export/entry-12371440382.html
BigFishGo Explore Shore-GT プロト2
プロト1の持ち重りを解消し、もう少し曲がるようにオーダーしたブランク。
テーパーを緩くして、手元から曲がるようにした。また、持ち重りがどれぐらい変わるかを確かめたくて、ゼナックのRGガイドを参考にチタンガイド15点で組んだ。
かなり好みになったが、ほんの少しバットパワーが頼りない印象。曲がって曲がって曲がり切った先で、まだ曲がる感じ。最後のところで本当は止まって欲しい。そんな感覚。
<スペック>
Explore Shore-GT Proto2
全長 :10フィート
継数 :3ピース 逆並継(先)、並継(元)
仕舞寸法 :1085mm
総重量 :485g
先径 :3.3〜3.4mm
元径 :20.8mm
ルアー重量 :〜200g
推奨ライン :PE6号
カーボン構成:15t、24t、24t
ガイド構成 :チタンガイド15点(12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,16,25)
リールシート:DPS-22
グリップ長 :550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)
グリップ :POM削り出し
詳細記事:https://ameblo.jp/tokyo-export/entry-12383767688.html
BigFishGo Explore Shore-GT プロト3
プロト2のバットピースのカーボンの縦弾性係数値を、24トンから30トンに上げて焼いてもらったブランク。
ガイドはプロト2との比較のため、ステンレスオーシャンガイドの8点で組んでみた。ただ、2番ピースと1番ピースはプロト2と共通なので、差し替えて比較が出来る。
バットが強くなり、かなりいい感じ。他、ウェイトバランスを見たり、グリップ周りの構成を調整したり。
<スペック>
Explore Shore-GT Proto3
全長 :10フィート
継数 :3ピース 逆並継(先)、並継(元)
仕舞寸法 :1085mm
総重量 :485g
先径 :3.3〜3.4mm
元径 :20.8mm
ルアー重量 :〜200g
推奨ライン :PE6号
カーボン構成:15t、24t、30t
ガイド構成 :ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)
リールシート:DPS-20
グリップ長 :550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)
グリップ :POM削り出し
BigFishGo Explore Shore-GT プロト4
プロト1の強さをそのままに、振りやすくできないかと、プロト1のバットピースのエンドを5インチ(=12.5cm)カットして、9.7フィートで組み直した構成。
非常に振りやすくなった。プロト1の強さを残しつつ、5インチ分曲がりのピークが手元に寄ったことで、体への負担も軽減された。こういう調整もアリなんだと、新鮮な発見。
他、バットピースが短くなったことで、フロントグリップ(フォアグリップ)を入れたりと、デザイン上のまとまりも調整した。
<スペック>
全長 :9.7フィート
継数 :3ピース 逆並継(先)、並継(元)
仕舞寸法 :1085mm
総重量 :535g
先径 :3.3〜3.4mm
元径 :20.0mm
ルアー重量 :〜200g
推奨ライン :PE8号
カーボン構成:15t、24t、30t
ガイド構成 :ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)
リールシート:DPS-20
グリップ長 :550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)
グリップ :POM削り出し
詳細記事:https://ameblo.jp/tokyo-export/entry-12462261769.html
BigFishGo Explore Shore-GT プロト5
製品版のための暫定最終プロト。プロト3と比較したくて、バットピースのカーボンの縦弾性係数値を、40トンカーボンと24トンカーボンのコンポジットにして焼いてもらったブランク。ちなみに内巻きに高弾性を、外巻きに低弾性を巻くほうが破断強度が担保出来るんだとか。
結果、超好みのブランクに仕上がった。
他、グリップ周りの削り出しパーツや、ウェイトバランスも見直し、振り続けられる心地よさを調整した。
<スペック>
Explore Shore-GT Proto5
全長 :10フィート
継数 :3ピース 逆並継(先)、並継(元)
仕舞寸法 :1085mm
総重量 :ステンレスガイドバージョンは477g前後、
チタンガイドバージョンは466g前後
先径 :3.3〜3.4mm
元径 :20.8mm
ルアー重量 :〜200g
推奨ライン :PE6号
カーボン構成:15t、24t、40t×24tコンポジット
ガイド構成 :ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)
チタンガイド15点(12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,12,16,25)
リールシート:DPS-20
グリップ長 :550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)
グリップ :POM削り出し
詳細ホームページ:https://bigfishgo.tokyo-diamond.jp/
BigFishGo Explore Shore-GT プロト6
プロト1を、ひと回り細くしたブランク。プロト1の後に、プロト2とは別の考え方・設計で、重さとパワーを下げられないかとオーダーしたブランク。
それをグリップ周り、ガイド周りなどはプロト5の製品版と同じクオリティで組んだ。
プロト5と比較してみたが、プロト5よりもバットパワーが少し弱く、それでいて持ち重りはほぼ変わらないので、むやみにパワーを落としたモデルは必要ないという結論になった。
<スペック>
Explore Shore-GT Proto6
全長 :10フィート
継数 :3ピース 逆並継(先)、並継(元)
仕舞寸法 :1085mm
総重量 :460g前後
先径 :3.3〜3.4mm
元径 :19.8mm
ルアー重量 :〜150g
推奨ライン :〜PE6号
カーボン構成:15t、24t、30t
塗装 :無塗装アンサンドフィニッシュ
ガイド構成 :ステンレスオーシャンガイド8点(16,16,16,16,16,20,30,40)
リールシート:DPS-20、ダブルロックナット
グリップ長 :550mm(リールシートの中心からロッドエンドまで)
詳細記事:https://ameblo.jp/tokyo-export/entry-12540640317.html
開発の系統としては、
プロト1ープロト2ープロト3ープロト5
ープロト4
ープロト6
という分岐。
ちなみに、パワーを比べると、
強い方から
プロト4
プロト1
プロト5
プロト3
プロト2
プロト6
という順番。パワーというのは一概に言えないところもあって、硬さというよりもリフトパワーという意味でいうと、プロト1よりも曲がりの視点が手元に寄るプロト4のほうが強いかな、となります。
また、他社との比較も、設計思想が違うので比べづらいですし継数が違うので破断強度も違うでしょうが、プロト2がゼナックのミュートスアキュラHHと同等程度のパワーを想定していて、プロト5がMCワークスのレイジングブル95SDをと同等程度のパワーを想定しています。またプロト6でもコルトスナイパーS1000XH-3より強いし、ガイド径が大きいので200lbリーダーでも飛ばせます。
ちなみに、プロト6を、テストロッドなので中古ですが、メルカリに出品してみました。
→ https://www.mercari.com/jp/items/m28418636294/
興味のある方は、どうぞ!(しっかり使ってくれる方なら値下げ交渉に応じます^^コメントください!)
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