マレーシア遠征3日目。
今日は、23時半のフライトで帰るため、ロンピンからクアラルンプールまでの5時間の道のりを考えると、釣りができるのは14時まで。
僕は、初日にすでにルアーでキャッチしたからいいが(余裕)、相棒はまだ写真が撮れていないから焦るwwww
もう、エサでもなんでも使って、竿もいっぱい出して、なにがなんでも成果を持って帰りたいっ!ってなってるwwwwwwww
ところが、今日は1時間半船を走らせて、良さそうなポイントを回っても、一切トリがいない。
こうなると、キャスティングでは、ほぼヒットは望めないようである。
サビキで釣ったアジを泳がせて、単発のアタリを拾うしかないらしい。
あー、穏やかな海。プカプカ。
いつのまにか居眠り。
妄想だけ、プカプカプカ。
あの時こうしていれば、、、、あるいは、もしかしたら、、、、
タラレバばかりが頭をよぎる。
どうやら、このセイルフィッシュの釣りは、ルアーでのキャスティングは、そもそもとても確率の低い釣りであるらしい。
実際、確かに追ってくるだけで喰わないことが多いし、喰っても口の回りが硬くフックが掛からないし、掛かったように見えて青物でいうカンヌキにあたる口の横の部分じゃないとジャンプですぐにフックアウトしてしまう。
同船したガイドいわく、ルアーのキャスティングでキャッチしたのは、プロやメーカーのテスター以外では、ここ10年近くで僕のキャッチが初めて見たものだとか。 ←ええっ!?驚きのキャッチ率である!
一方、ライブベイトの泳がせだったら、よく飲ませてから口の奥のほうでフッキングするから、ほとんど間違いなく掛かるようだ。(ただ、なんだか後味が悪い。キャッチアンドリリースは徹底しているが、あんな飲ませて本当に生き延びているのだろうか疑問だ)
やっぱり、ルアーで釣りたいよね。僕らは!
そこで、「セイルフィッシュをルアーで釣るための備忘録」と題して、今後の試行錯誤につながるように、今回の旅で得た知見を残しておこうと思う。まあ、一匹釣ったぐらいでエラそうなことは言えないのではあるが、あくまで参考に。
まず、
フックについて
今回、事前の情報収集をもとにバタフライフックを自作していった。
こんなふうに、カット泳がせ20号や、
パイクフック3/0を熱収縮チューブで固定しただけ。(こちらはアイが曲がっているのでまっすぐに直してから)
あとは、フック重量の調整は、シングルフックにしたり、リングのサイズやスイベルをかませたりして。
ところが、フックをルアーにセットする段になって、2本分のアイにスプリットリングを通すのが、非常に難儀。現地に着いて前夜にこの作業をしたわけだが、イライラMAX。ボートの上ではまず不可能。
こうして気づいたのは、一番いい手順は、まずフック2本を一本ずつスプリットリングに通して、スイベルも通し、それから最後にセキ糸やPEラインで巻いて2つのフックを固定する、という手順。ここまでできていれば、ルアーへのセッティングは簡単だし、ボートの上でもできる。
ちなみに、実際セイルのほっぺたにフッキングしていたのは、リアのシングルフック(カット泳がせ24号+スイベル)だった。
スイベルをつけることによる効果は、よくわからない。重さ調整の意味合いはあると思う。ただフックの接続が長いことによってキャスティングやジャークの際にエビになったり、フロントとリアが絡みやすくなる。セイルがバイトしたときにフックポイントが出ていなかったなんてことも多くあるのかと思うと悩ましい。
ルアーについて
今回、圧倒的にチェイスが多かったのはポッパー。ダイペンにもバイトはあったが、良くダイブするタイプよりも、ララペンみたいな飛沫をまとって水面ギリギリをS字滑走するようなタイプのほうが反応がよかったように思う。
やっぱり水面での飛沫のアピールが効くのだと思う。
他にも高速回収中のスキッピングするペンシルに、突然襲ってきたこともあったのでルアー全体を見せないほうが見切られづらいのかもしれない。
今回喰わせたのは、ポップクイーン130。細身のほうが口に入りやすいと聞いていたので、これをメインに使った。あと相棒はフィードポッパーの120mmでよくバイトをとっていた。ポップクイーン130より太いが、ポッピングの移動距離が短いので喰わせやすいのだと思う。バイト数は僕のポップクイーンよりも2〜3倍取っていた。ただ太いから口には入らなかったのかも(謎。)
カラーは、ピンクが入ったものが反応がいいらしいが、それ以外のカラーをあまりローテーションしなかったので真偽は検証できていない。
ロッドについて
ティップは柔らかいほうが、喰わせやすいらしい。30キロ〜40キロにもなる魚だがシイラロッドがベストとのこと。
僕が使ったのは、遠征にピッタリの3ピースのAR-C806MH。ファーストランはドラグを緩めにして凌ぐので、このパワーで全然余裕だった。むしろもっと曲がるロッドのほうがジャンプや首振りに追従して安心だと思う。
あと、今回もう一本使ったロッドは、ショア用の10フィートの3ピースロッド、コルトスナイパーS1000XH-3。2人でボートをチャーターしてミヨシとトモで1人ずつ投げるので10フィートロッドでも問題はない。トリヤマの足が速い時は長いロッドのほうが飛距離を稼げるので有利だと思った。
今回2人の船長の船に乗ったが、1人はキャスティングには慣れていなくて(欧米人やシンガポーリアンは、ほとんど泳がせ釣りだから、ほとんどの船長はキャスティングには慣れていない)、トリヤマとの距離の取り方がおぼつかない時もロングロッドの飛距離は有利になると思った。
ラインについて
僕が使ったのはメインラインは3号と4号、リーダーは100lbのDMVナイロン。
リーダーの長さは、短くても大丈夫だと僕は思う。ただセイルのくちばしにラインが巻き付くから1ヒロ〜1ヒロ半は入れたほうがいいかな、と。
リールについて
ある程度以上なら、なんでもいいと思う。バイオマスターSW 5000XGで十分戦えた。
フッキングについて
バイトしてすぐアワセると、間違いなく掛からない。反転して走りはじめてからアワセることにより、口の横(ほっぺた)のいいところに掛かりやすい。(と、聞いたし、実際そうだったと思う)
ほかにも、遠征の準備や行程の備忘録も記しておきたいと思う。
交通手段について
クアラルンプール>メルシン バス
Bandar Tasik Selatan駅直結のTBSターミナルからバスに乗る。
TRANSNASIONAL社
http://www.transnasional.com.my/
S&S INTERNATIONAL社(夜行)
http://www.ssinternational.com.my/
メルシン>ロンピン タクシー
MS100=3000円ぐらい。
ただ、僕らは今回、相棒がマレーシア駐在の頃のつてで現地旅行会社を見つけたため、そこにお任せした。
マレーシア航空の到着時間(16時半)にクアラルンプール空港にお迎えに来てもらって、その日の内に5時間車を走らせてロンピンへ到着。ホテルから桟橋の移動などもお任せできたから楽チン旅行だった。宿泊は3泊、ボートは3日間チャーター、帰りは14時まで釣りをして、送ってもらい23時半発のマレーシア航空に乗った。これで2人で約23万円。
YOKOSO Travel
http://www.yokoso.com.my/fish.html
宿について
僕らは今回、ROMPIN BEACH RESORTに宿泊したが、安宿もいっぱいある。
この宿は、Restoren Rompin Baruから見て大通りを挟んで向かいにある安宿。この並びには、ほかにもたくさん安宿がある。
ほかにも船を出す桟橋(JETTY)にも宿泊ができる施設があるので、行き当たりばったりでも宿はなんとかなる。長期滞在やバックパッカーには、こういう安宿のほうがいいかも。
ROMPIN BEACH RESORT
Rompin River Chalet(JETTYのところの宿)
http://www.rompintravel-tour.com/rc_rompin.htm
ボート選びについて
キャスティングの場合は、キャスティングに慣れた船長がいいと思う。
事実、2日目は、プラウバハラに渡してもらうボートで、キャスティングに慣れていない船長だったため、トリヤマに対する距離の取り方や、風向きの見立てなど、あーもう少しこうしてほしいのに!と思うことも多々あった。
僕らが乗ったのは、上記現地の旅行会社が手配してくれたフォン船長の船。素晴らしい操船技術だった。
チャーター代は、ボートを選ばなければ1日RM1000(=3万円弱)と書いてあるのをJETTY(桟橋)で見たし、ROMPIN BEACH RESORTでの価格表では1日RM1400(=4万円ちょっと)で船を出せる。
ちなみにJETTYはここなので、
行き当たりばったりでも、直接行って交渉すればボートは出してくれると思う。
もちろん、JETTYで事前に予約しておいてもいいと思う。
http://www.rompintravel-tour.com/rc_rompin.htm
航空会社の荷物について
エアアジアは、長さ119cm以上の荷物は預けられないので注意。
僕らが使ったマレーシア航空は、ホームページ等で記載はないが、釣り竿だったら200cmのバズーカでも預かってくれた。
マレーシアのコンセントプラグについて
マレーシアのコンセントは、こういう→BFタイプだから、変換するアダプタが必要。
ちなみに、電圧は220Vだが、パソコンやスマホなどの電子機器類の充電は、DCアダプタが変圧してくれるから、プラグの形状を変換してくれるアダプタだけ持ってゆけば十分。
以上。
次は小笠原でショアからのセイルフィッシュに挑戦したいと思っている。
マレーシア遠征 完。
沖上がり前のラスト20分に、ライブベイトの泳がせに喰ってきた。