頭を真っ白にして魚を追い掛けられる時間は、本当に貴重だと思う。


だいたい、釣りが好きだと言っても、朝3時から日暮れまで、崖の登り降りを繰り返して、不安定な足場でゴツいGTタックルを振り続け、波をかぶってビジョ濡れで、1日ボウズで、それで楽しいって言える。そんな人間は、そう多くない。

そういうものがあることを誇りに思う。


と同時に、あとどれくらい、こういう旅が出来るんだろう?なんて思う。

地球環境的にも、自分の体力的にも、そして政治的にも。


最近、磯の上で平衡感覚が、ん?ってなることがあった。

三半規管だろうか?ボディコントロール?自分のイメージと実際の体の動きとの間のズレ?

特に魚を釣ってハイになっている時とか、岩から岩に飛び移る時に、昔の運動神経を過信することが大きな事故につながりかねない。

若さは永遠ではない。先輩がたが口を揃えておっしゃるように。


政治的にだって、今の日本の平和が、本当に当たり前かというとかなり怪しい。有事ともなれば、南西諸島は最初の危険地域となりかねない。歴史を学ぶほどに、そう思えてくる。



さて、この日は、そんな地球に優しい、1日丸ボウズの日だった。





南大東遠征2日目

ウネリは変わらず東から1メートル。風も変わらず南から。

日の出は5:43。

4時に起きて、東は昨日と同様にウネリが厳しいかな?と思いつつも朝イチから初めての場所にエントリーするのも機会損失になりかねないと思い、昨日のヒットがあったポイントに向かうことにした。

昨日より厳しいやん。。

満潮近いということもある。満潮が8:56だから、まだ上がる。

高場から撃てるところを撃ってゆくも、ルアーのピックアップも煩わしいし、これはダメだな。移動。



北へ。

グーグルマップでは港の横が突端になっているから、と行ってみると、護岸なのね。

沖には潮目が走り、その沖には漁船も走っている。引っぱり漁かな?

ここは夜明け前とかなら、ワンチャンスありそう。



北西から西へ回る。

こっちにも届く距離に潮目。

潮目の中には魚の群れ。

反応が無いまま、満潮潮止まりを迎え、下げに。



まずは、どうにか潮の流れを把握したい。

上げ下げの切り替わりに注視して、西から南へとエントリーできそうな小道を見つけては様子を見てみるが、流れがほとんどなくて分からない。潮目は南風でできている感じ。

ここがたぶん、南西のとんがった先。(電波が届かなくてGPSで見れないが)

南側が水深があって、西側がやや遠浅。

小さなカスミアジのチェイスや、ダツのチェイス、瀬際の根魚のちょっかいはたまにある。

来るのに苦労した割には、あまり報われない。もしかしたらここは当て潮がバンバン当たるタイミングならいいのかもしれない。



お昼になったので、一度に集落に戻って、大東そばのお昼ゴハン。

にしても、何もないって素敵だな。

ああ、たった30分の昼寝がとろけるほど気持ちいい。



15時。

次は南東へ。

15:51の干潮なら、ウネリの入る東でも撃てるか?と思い磯に降りてみるも、東向きは大波を被ってほとんど立てる場所が無い。



南へ。

軽い向かい風だが、東のウネリの影響は少ない。

ただ、崖を下る高低差がなかなか。

降りてみると、平坦なテーブルが延々と続く。

歩きやすい。撃ちやすい。


ここでようやく潮の流れも感じられた。

上げ潮で西から東に向けて流れ、所々の小さな突端には、潮の流れがかすめる。


トップにガボンッ!と1回だけ大きめのが出た。

正体は分からない。

あとは1キロクラスのカスミアジのチェイスは時々ある。



と、これで日が暮れて2日目は終了。

朝から日暮れまで、大まかに島を1周したことになる。



いやー、全く分からん。

潮の流れも掴めないし、水温も低めな気がする。東のウネリもキツイ。南が少し良かったが、でも粘って繰り返し撃っていればいいかというとそうでもない気がする。

カスミアジはいるけど、GTはおるんかいな。

磯の写真しか撮っとらんw

ヤバいな。ボウズの予感ww




でも3日目に、すべてが報われる出会いが訪れる。

続く。